子ども時代に本と出会う、ということ
私の友人に司書として働いている人がいる。
彼女はいつも学校の図書館で子どもたちと本に囲まれて
すごしている。そんな毎日の中で考えたことを、たまにブログの
文章で知る機会がある。
彼女の考え方ももっともだと思うし、
今回は私なりの「子どもと本の関係」について・・・。
子ども時代に好きな本と出会えるのは
大人が本を読むのとは、また違う幸運だと思っている。
子ども時代には、その時代に特有の自由な想像力がある。
いま、目の前にある世界(子どもにとっての目の前は
家庭、学校、ごく周りの地域といったことが多い)と、
これから見ていくだろう世界、自分が生まれるより前の世界、
実際にあるかどうか分からない空想や未来の世界とを
自由に行き来できる能力は子ども時代の貴重な財産である。
本や、そのほかにもあるたくさんのアートは
子どもの想像力をかきたてる触媒の役割を果たしてくれる。
現実がどうであれ、想像することで何にでもなれる、
どこでも行ける。
石器で狩りをしていた時代でも宇宙でもいいし
遠い外国でもいい。
王子にもなれるし科学者でもいいし
バレリーナでもいいし狼やウサギでもいい。
どんな想像をしてもいい。
そのプロセスをたくさん積み重ねておくことが
「世界は自分が直接知っているより、もっと広くて
いろんな可能性があるんだ」という発想を生むと思うのだ。
想像を楽しむだけで充分価値があるし
もし、その子が他人には到底、理解できないような
孤独や哀しさを背負っていたら
空想の楽しさによって現実とのバランスを取るのは
すごく大事なことだ。
当然のことだが、大人になるにつれて想像力の自由さは
消えていく。仕方のない面はある。
誰だって進学や就職の過程で、現実は自分が願うようにはならないことも
多いと気づくし、あきらめることも学ばないといけなくなるから。
ただ、子どものころに見た風景や本やアートから得た感動は
たとえ作中の細かい描写や話の展開など忘れても
「自分の中の、なにか」として残っている。
優しさやあたたかさやタフさや向上心、なにになっているかは
人それぞれ。
自分の中を流れる地下の水脈のようになって
ずっとずっと、自分を助けてくれる。
人生のつらさやこの世の中の生きにくさを乗り越えていく
しなやかさに変わっていく源を
本から吸収しているんだ、と思う。
子ども時代にいい本と出会えることは
大きな幸運である。
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コメント
仰ってること、その通り!!だと思います
素敵なお友達に恵まれていらっしゃいますね
お友達のブログもお気に入りに加えさせていただきました
素敵なブログのご紹介、ありがとうございますwww
投稿: 華音 | 2008年11月10日 (月) 21時33分
keiさん、記事読みました。
まずはありがとう。
「子どもと本の関係について」
こんな風に丁寧に考えてくれる仲間がいて
ネット上でではあるけれど、語り合えることをとても幸せに思います。
そして、私が言い切れなかったこと、
ああ、こういう事も言いたかった!という
ことがkeiさんの文章に書かれていて
とても嬉しくなりました。
あちこち共感する部分が多い内容だったけれど私が1番感銘したのは、
「ただ、子どものころに見た風景や本やアートから得た感動は たとえ作中の細かい描写や話の展開など忘れても
「自分の中の、なにか」として残っている。
優しさやあたたかさやタフさや向上心、なにになっているかは人それぞれ。
自分の中を流れる地下の水脈のようになって
ずっとずっと、自分を助けてくれる。」
という部分。
まさしく私が子どもと本に関わる仕事をしているのは、この「なにか」をできるだけ
多くの子ども達に手渡したいから、なのだと
あらためて感じることができました。
目には見えないものだけれど、いつか
その人の人生のどこかで支えになったり
幸福感を呼び起こすあたたかいもの、
まさしくkeiさんの地下の水脈という
表現がぴったり!で、その人の根っこに
残るような読書体験との出会いを
これからも作り続けていきたいです。
ありがとう。明日への活力になりました!
投稿: ピーナッツ | 2008年11月10日 (月) 21時36分
華音さん
コメント、ありがとうございます。
その仕事に就いているから
見えてくるものもあると思います。
司書さんの目からみたときの
こども観・読書観があって
華音さんにとっても
参考になるブログかもしれませんね。
ピーナッツさん
おぉ、いらっしゃい。
なるべく読みやすい簡単な
文章でまとめてみました。
私は子どものころ、学校では
図書館が一番、好きな場所でした。
これからもいい本を
いっぱい子どもに読んでもらえるように
頑張ってね♪
投稿: kei | 2008年11月11日 (火) 22時57分