愛おしい骨
いままでとは違った本に出会ってみたい、と思ったら
最近は新聞の文芸批評や新刊紹介の欄を読んでピンときた
本を手にとってみる。
キャロル・オコンネルの「愛おしい骨」はそんな出会いをした一冊だ。
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愛おしい骨 (創元推理文庫) 著者:キャロル・オコンネル |
15歳で森で行方不明となった弟・ジョシュアの遺骨が
20年経った後、家のポーチに毎朝、一つずつ置かれていく・・・。
事件後、家から離れていた、2歳上の兄・オーレンが
家政婦ハンナからの求めに応じて、20年ぶりに故郷に帰ってくる。
陸軍犯罪捜査部に所属していたオーレンは
いま、改めて弟の死の真相を追う。
時代遅れの小さな町の人々の過去、秘密が次第に明らかになっていく。
オーレン自身にもかつて愛した、人妻との再会がある。
そして、子ども時代からお互い素直になれない
イザベルとの再会も。
愛、憎悪、嫉妬、悲しみ、陰謀、それぞれに抱えた内面が
オコンネルによる、細かい描写で描かれていく。
弟の死をめぐるミステリーとしては、結論そのものは・・・・まぁ、普通だ。
この作品で面白いのは、そこにいたるまでの
複雑な感情の混ざりあった人物たちのやりとりであり、
オコンネルのやや込み入った表現の文章だ。
(文章の表現としては好き嫌いが分かれるかもしれない・・・)
でてくる人たちは皆、身体に、こころに、
どこか、なにか、欠けたひとばかりである。
弟を亡くしてから、溝ができた父とオーレンの関係が
次第に変わっていく様子など、
幾重にも重なって絡まる、愛情や悲しみ、
家族への思い、それらを味わいたい。
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